キューブとオリバーの違い

　冬の牧羊犬の仕事の1つに〈見張り〉があります。コレは牧草を餌場に置く時に羊が邪魔にならないように、餌場の方に来ないように見張りをする仕事です。最近はこの仕事にキューブも一緒にやります。見張るのは写真の状態で。

でもこの状態にするのが2匹でやると結構大変。オリバーもしくはキューブだけでやるとすんなりと簡単にできるけど、2匹でやると茶色いヤツが・・・。キューブの合図にドサクサに動く、そして止まらない、挙句の果てに陰でコッソリ噛み付く。アッタマきます。1歳に満たないキューブの前で、怒鳴られまくるオリバー。それに比べキューブは落ち着いて合図を待ってます。
　でも写真の状態になると落ち着くのはオリバー。こうなるとオリバーは羊がら目を離しません。羊が動くと体の向きを変え、少しダウンの状態で移動し羊を元の位置に戻します。仕事のできるやつです。コレは若い時からできて、オリバーの特徴でもあります。それに比べてキューブは、羊の方を向いているのはほんの1～2分です。すぐに羊にケツを向け僕の方に向きます（意味ないじゃん）。そのうちチョロチョロとその辺をかぎまわったりして、もろ暇そうにします。まあ、若いからだということもあるのだろうケド、羊への執着心は余りありません。僕の合図がない限りは羊へ向かって行こうとはしません。キューブはショーやトライアルには向いてるけど仕事にはあまり向いていないかも（オリバーはその逆）。でもまだ若いので、1歳にもならないうちにコレだけできるのはやっぱりスゴイから、成長するとできるようになると思います。そろそろキューブだけでこの仕事をさせて見ようと思っています。オリバーがいなくなって羊をコントロールする必要がある時にこの犬がどのような動きをするのか楽しみです。
　今このようにキューブを仕事に就けるようにしてから少し関係が変わってきたのを感じます、以前はただ僕の言う事をよく聞く犬だったのが、常に僕の近くで僕の動に注意し、合図があればいつでも動けるように準備しているように思います。良い関係になってきたのを感じます。オリバーとこの関係になるのには時間が掛かったけど（ヤツはとにかく羊が気になって仕方がなかった）、キューブはやはり良くも悪くも忠実な犬です。でもこのような内面的な犬の成長は本当に嬉しい事です。